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コラム2021/11/14
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季節性うつ病ってどんな疾患?原因と治療法まで解説
季節性うつ病は、1984年にローゼンタールらによって報告され、発症時期として季節性があるのが要点です。また、一般的なうつ病とは異なり、明らかな心理的原因となる事柄・ライフイベントなどが原因となっていません。
今回は、季節性うつ病の理解を深めるとともに、治療法や対策法について解説します。季節性うつ病の疑問を解決する糸口を見つけたい方は、以下の解説をご参考になさってください。
季節型うつとは特徴について
季節性情動障害(SAD:Seasonal Affective Disorder)とも呼ばれ、季節が変わる時期に気分の落ち込み・憂鬱な気分などうつ症状が出ることです。
近年では、四季によってうつ症状が出るため、季節にあわせて夏季うつ病・冬季うつ病のように呼び分ける場合もあります。
季節性うつの原因
大きな原因は、日照時間不足と考えられており、近年の生活は屋内で過ごす時間が長くなった影響で、日光にあたる時間が短くなっているのです。
日光にあたる時間が少なくなるとセロトニン・メラトニンの分泌量が減少します。セロトニンの分泌量が減少するとイライラや落ち込みなどの気分の変化がみられ、メラトニンの分泌量が減少すると、体内リズムが乱れて気分の変化が生じるのです。
さらに夏季うつ病の場合、高温多湿な環境や室内外の気温差による自律神経の不調や日光の浴びすぎ、脱水、栄養不足による疲労などが原因となっています。
季節性うつ病の特徴
特徴は、@過眠、A過食、B体重増加などのように一般的なうつ病とは違う症状が多くみられます。
過眠は、夜の睡眠時間が長くなるとともに、日中の眠気も同じように強くなります。過食は、白米・パン・パスタなどの炭水化物とチョコレートなどの菓子類を午後から夜にかけてよく摂取するようになるのが特徴です。
季節性うつ病にかかりやすい人
季節性うつ病のかかりやすさは、性別によって差があり、一般的には女性の方が男性よりかかりやすいといわれています。
その理由は、女性の身体は男性に比べて、ホルモンバランスによる体調の乱れが生じやすく、温度・湿度の影響を受けやすいためと考えられています。
季節性うつ病にかかりやすい季節
季節性うつ病は主に夏季・冬季に出ます。
夏季うつ病にかかりやすい時期は6月〜9月頃の日差しが強くなる時期です。冬季うつ病は10月〜3月頃の日照時間が短くなる時期にかかりやすくなります。
季節性うつ病の治療
一般的なうつ病よりも改善・対策しやすくなっています。
ここでは、季節性うつ病の治療・対策について詳しく解説します。
日照時間を調整する
季節性うつ病は、日照時間が大きな原因です。夏季うつ病の場合、直射日光を避けるために、日傘・帽子を使用する、なるべく日陰を歩くようにします。
逆に冬季うつ病の場合は、朝起きたらカーテンをあけて日の光を浴びる、日が出ている時間に外出するなどします。
栄養バランスを考えて食事をとる
5大栄養素に食物繊維を加えた6大栄養素を考えて食事をとります。
十分なたんぱく質・アミノ酸を摂取するために、肉・魚・大豆製品だけでなく、食物繊維・ビタミン・ミネラルの不足を予防するために野菜・果物も積極的に食べるようにします。
普段から運動をおこなう
適度な運動をおこなうのはうつ病に効果があります。運動する際は、朝日などを浴びながら運動するとより効果的ですが、それ以上に運動を習慣的におこなう方が重要なため無理のないスケジュールで継続して運動しましょう。
その際、日差しが強い、高温多湿な環境の場合は夏季うつ病を生じる可能性があるため注意が必要です。
高照度光療法を実施する
季節性うつ病は、上記で解説した日光を浴びる・適度な運動を継続しておこなう・栄養バランスを考えて食事をとることが重要です。
しかし、全て実施したにもかかわらず症状が改善しない場合は高照度光療法を実施する場合があります。
高照度光療法は、毎朝30分〜1時間程度、高照度器具を使用して光を浴びる方法です。一般的には1週間程度で症状が緩和するといわれていますが、中断すると症状が再発することも多いため、通常は2週間以上継続します。
「あなたのお悩みをまずはご相談ください」
季節性うつ病は、ストレスとなる原因がなくても症状が出るため、どうしたらよいのかわからない場合があります。しかし、規則正しい生活習慣を心がけ、場合によっては高照度光療法を実施すれば改善傾向になる人が多くいます。
それでも症状が辛い場合は一人で悩まずに医師に相談することをおすすめします。
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