ブログ
-
コラム2022/05/31
-
うつ病になることで引き起こされる被害妄想の原因と治療法
うつ病になることで引き起こされる被害妄想の原因と治療法
うつ病になることで、被害妄想が引き起こされることはご存知でしょうか?
被害妄想とは「誰かに悪口を言われている、見張られている」などと感じることで、日常生活にも支障が出るためできるだけ早く治療をする必要があります。
そこで本記事では、うつ病になることで引き起こされる被害妄想の原因や、治療法を詳しく紹介します。
うつ病による被害妄想を改善したいとお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
うつ病が引き起こす被害妄想とは
自分には聞こえたり見えたりしているのに、周りの人に相談すると否定されることが頻繁に起きる場合には、被害妄想を引き起こしている可能性があります。
ここでは、うつ病の人が引き起こす被害妄想のサインを紹介します。
被害妄想のサイン
被害妄想のサインはさまざまありますが、主なサインは以下の通りです。
被害妄想のサイン
- ・つねに緊張して不安がっている
- ・なにも起きていない状態で、悪口を言われたと思い込んでいる
- ・誰かに見られている、監視されていると思い込んでいる
- ・つねに独り言をしている
被害妄想が続いている状態では、自分や周りの人への関心が薄くなり、身なりも整わなくなることがあります。
また、被害妄想は日常生活に支障が出ることがあるため、上記のサインに心当たりがある場合は専門家へ相談することをおすすめします。
うつ病が被害妄想を引き起こす原因
被害妄想は、精神的ストレスや身体的ストレスなどによって脳へ負担がかかることや、うつ病になりやすい体質などさまざまな要因が重なることが原因といわれています。
しかし、うつ病自体の原因がはっきりと分かっておらず、うつ病になっている方のなかでも、どのような症状が現れるのかは人によって異なります。
うつ病の主な症状は、睡眠障害や倦怠感などの体の不調からネガティブ思考や被害妄想などによる心の不調です。
精神的ストレスの例としては、人間関係のトラブルや日常生活での離婚などが挙げられます。
身体的ストレスは、仕事や子育てによる過度な疲れが原因で起こります。
日常生活にも支障が出る被害妄想を引き起こした場合は、早めに治療を受けて症状の改善に努めましょう。
うつ病で被害妄想を引き起こした場合の治療法
うつ病によって被害妄想を引き起こした場合には、主に2つの治療法を行います。
それぞれの治療法を組み合わせることで、被害妄想の症状を緩和して再発防止ができます。
うつ病の症状を1人で解決することは、簡単ではありません。
1人で悩むことでうつ病の症状が悪化する可能性もあるため、どのような治療が有効なのか、早めに専門家に確認することをおすすめします。
薬物による治療
うつ病で引き起こす被害妄想の症状を抑えるためには、薬を服用する治療法が有効です。
最適な薬の量や頻度は症状によって異なるため、一概に目安があるわけではありません。
また、被害妄想は一度症状が治まった場合でも再発しやすい症状のため、症状が治まったからといって自己判断で薬を減らしたり服用を止めたりすることは控えましょう。
もし、薬の量や頻度を変えたい場合には、必ず医師に相談をすることをおすすめします。
心理社会的な治療
心理社会的な治療とは、日常生活を送るうえでうつ病の方が不安に思うことや心配なことを話し合い、問題の解決を目指す治療法です。
症状の程度によって治療の方法が異なりますが、生活機能の低下を防ぐことを目的としています。
たとえば、うつ病に関する知識を身につけて自分自身での対処法を学ぶことや、対人コミュニケーションのスキルを回復させるための訓練を行うことなどが挙げられます。
統合失調症とは
うつ病によく似ているものとして、統合失調症という病気があります。
統合失調症とは、自分の考えや心がまとまりづらい状態が続く精神疾患のことです。
統合失調症を発症する原因ははっきりと分かっていませんが、脳への負荷がストレスとなることが関係しているのではといわれています。
統合失調症は「陽性症状」「陰性症状」の2つに分けることができ、それぞれで症状が異なります。
以下にて、それぞれの症状を詳しくまとめました。
陽性症状
陽性症状は、さらに「妄想」「幻覚」「思考障害」の3つの症状に分けられます。
それぞれの症状の詳細は以下の通りです。
陽性症状
妄想 | ・誰かに悪口を言われている ・つねに誰かに監視されている |
幻覚 | ・誰もいないのに、命令や悪口が聞こえる |
思考障害 | ・思考がまとまらず、考え方に一貫性がない ・自分がなにを話しているのかわからなくなる |
陽性症状が出ている本人は、上記の内容を現実だと思い込んでいるため病気であると自覚を持つことができません。
周りに陽性症状が出ている人がいるときは、専門家への相談をおすすめしましょう。
陰性症状
陰性反応は「感情鈍麻」「思考の貧困」「意欲の欠如」「自閉」の4つの症状に分けられます。
それぞれの症状は以下の通りです。
陰性症状
感情鈍麻 |
・喜怒哀楽の表現が乏しくなる ・他人の感情に共感することが少なくなる |
思考の貧困 | ・会話をする際の抽象的な言い回しができなくなる |
意欲の欠如 | ・自発的な意欲がなくなる ・継続した行動ができなくなる |
自閉 | ・自分の世界に閉じこもることで、コミュニケーションをとらない |
陰性症状は、一つひとつの症状は目立たないものですが、日常生活に支障が出る症状です。
上記の症状でお悩みの方は、専門家へ相談することをおすすめします。
うつ病による被害妄想の治療には薬物と心理社会的療法がある
いかがでしたでしょうか?
うつ病は、ストレスによって脳へ負担がかかることや、うつ病になりやすいことなど、さまざまな要因が重なることが原因といわれています。
しかし、原因がはっきりと分かっているわけではなく、引き起こす症状も人によって異なります。
うつ病による症状として代表的な被害妄想は、薬物による治療と心理社会的な治療によって症状を緩和することが可能です。
症状を抑えて再発を防止するためには、1人で悩まずに医師に相談することが大切です。
YSこころのクリニックでは、うつ病の症状を根本的に改善するための治療法を行っています。
症状の再発にお悩みの方も、ぜひお気軽にご相談ください。
あなたへのおすすめRECOMMEND
-
- 2021/08/20
- コラム
-
- 2021/10/14
- コラム
-
- 2022/02/10
- コラム
-
- 2021/10/14
- コラム