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コラム2022/08/24
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ストレス障害とは?発症する原因や治療法について解説
ストレスが原因によって引き起こされる精神疾患がストレス障害です。
ストレス社会といわれている現代では、いつ、誰が発症してもおかしくない病気です。
批判的な意見が多かったストレス障害ですが、最近では、身近な病気として企業でもさまざまな対策がされています。
ストレス障害が発症する具体的な原因や治療法はあるのでしょうか。
今回は、身近になりつつあるストレス障害の原因や治療法について、詳しくご紹介していきます。
ストレス障害かもと感じている方は、ぜひ参考にしてください。
ストレス障害とは
名前の通り、ストレスが原因で発症する精神疾患の一つです。
主に、特定の大きなストレスを継続して受けてしまい、発症する病気です。
原因や症状は人それぞれあり、最近では身近な病気としても注目されています。
ストレス障害の種類は、大きく分けて3種類になります。
それぞれの特徴について確認してみましょう。
急性ストレス障害
急性ストレス障害は、直接的な出来事と間接的な出来事が原因で発症します。
発症する原因として、下記のような突発的な出来事や恐怖体験が挙げられます。
- ・自分の身に危険が迫り、死ぬかもしれないといった体験をした場合
- ・衝撃的な出来事を目の当たりにした場合
- ・不安な体験を心の中で繰り返してしまった場合
その他にもさまざまな要因で発症する場合もありますが、主に上記のような出来事で発症します。
「そのうち忘れるだろう」と思って放置してしまうと、解離症状を引き起こすかもしれません。
解離症状とは、特定の出来事だけが記憶から消えていたり、知らない場所に行ってしまったりと記憶喪失のような症状です。
上記のような体験や出来事で悩まされている方は、一度精神科や心療内科で相談してみましょう。
心的外傷後ストレス障害
主に、大事故や大災害といった辛い経験がフラッシュバックし、それが原因で発症します。
3.11のような印象に残るショック体験や精神的ストレスが主な原因として考えられています。
また発症時期についてはショック体験を経験してから、数週間から数年にかけて発症する場合もあるそうです。
ある日突然、発症してしまう障害のため、日頃からメンタルケアはこまめに行いましょう。
適応障害
こちらは、仕事や家庭など、特定の状況や出来事が原因で発症する病気です。
精神状態が不安定になり、ひどい症状の場合は、無断欠勤といった社会的地位を落とすような行動もとります。
また発症してから、約40%以上が5年後にうつ病を併発すると言われています。
適応障害は他のストレス障害とは異なり、ストレスとの結びつきが非常に強い障害です。
ストレス障害の症状
ストレス障害を発症している場合、体にはどのような変化が出るのでしょうか。
それぞれの、器官に分けてご紹介していきます。
自律神経系の症状
自律神経系の主な症状は、身体的な痛みや精神面の落ち込みなどが特徴的です。
人間の体は、気温や湿度の変化といった生活リズムの変化に適用できるような仕組みをしています。
自律神経は、その働きを維持している神経になります。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類の神経があります。
交感神経は、身体の行動を活発にし、副交感神経は体をゆっくり休める神経です。
どちらかの神経のバランスが崩れると、自律神経失調症といった病気が発症します。
内分泌系の症状
内分泌系とは、体内の機能の抑制や調整を行うために、ホルモンを分泌する腺や器官の集まりです。
ストレスを感じると、抗ストレスホルモンを分泌し、ストレスを緩和させます。
そのため過度なストレスや慢性化したストレスは、器官を疲弊させる原因の一つです。
器官が疲弊していると、抗ストレスホルモンの分泌が出来なくなり、体内の調整機能が低下します。
そういった状態が続いてしまうと、疲労やうつの症状が出やすくなります。
免疫系の症状
免疫系とは、体内に侵入したウィルスや細菌などを、排除する力です。
ストレスを溜め続けると自律神経のバランスが崩れ、免疫系も自律神経の影響を受けてしまいます。
免疫系の主な症状は吹き出ものが出やすくなったり、風邪を引きやすくなったりといった症状です。
免疫力が低下するため、身体にさまざまな症状が出ます。
身体に影響が出て症状が悪化すると、心身症や神経症といった症状になってしまう可能性があります。
ストレス障害の原因
冒頭でもお伝えしましたが、ストレス障害はストレスが原因です。
みなさんが気付かないうちに、体は何かしらのストレスを毎日受けています。
ただ実際には、ストレス障害を発症している人より、発症していない人の方が多いです。
では、発症する方としない方でどういった違いがあるのでしょうか。
ストレス障害を発症してしまう方の原因についてご紹介していきます。
気質要因
まずは、気質要因です。
気質要因とは、本人が持っている傾向を指しており、簡単に表現すると、考え方や性格といった部分になります。
同じ悩みを持っていても、ずっと考えてしまう人や切り替えが早い人がいます。
では、発症する人と発症しない人でどのような違いがあるのでしょうか。
発症しやすい性格としては、下記のような性格が当てはまります。
- ・過度に心配性
- ・強いこだわりがある
- ・生真面目
- ・神経質
- ・動揺しやすい
- ・物事に敏感
このような性格がストレス障害を引き起こしやすいと言われています。
一度、客観的に自分の性格を観察してみましょう。
もし、ストレスを感じていると思ったら、こまめな息抜きを心がけましょう。
遺伝要因
遺伝要因とは、本人の気質や生き方などが挙げられます。
物事を白か黒かとハッキリさせたい人や熱しやすく冷めやすい人は、几帳面や正直者、凝り性といった気質を持ち合わせています。
そういった方は執着気質とも言われており、物事に対しての要求水準が高くなりがちです。
欲求水準が高いため、物事に満足できない場合が多く、ストレスを溜め込んでしまう傾向があります。
また、思い込みが激しい方やパニックになりやすい方は、悲観的や心配性、神経質といった気質を持ち合わせています。
そういった方は不安気質とも言われており、チックや目に輝きがないなど顔の表情が特徴的です。
さらに新奇気質といった気質もあります。
こちらは、思い付きで行動してしまう方や行動力がある方が多いです。
一見、前向きで明るい印象を与えますが、短気で攻撃的な一面も存在します。
自分はどの気質に当てはまるのか、一度客観的に観察してみましょう。
生理学的要因
生理学的要因とは、さまざまなストレスが混ざりあう状況を指します。
職場での人間関係や、家族との関係、金銭的な部分などが挙げられます。
心理的な部分や環境などの外的な要因がストレスを生み出しているとも言われており、自分の思い通りいかない状況や環境に対して、ストレスを感じる場合が多いようです。
ストレス障害の治療方法
ストレス障害の治療方法は、「心理・精神療法」と「薬物療法」に分けられます。
どのような治療方法なのか、それぞれご紹介していきます。
心理・精神療法
心理・精神療法とは、本人が安心できるような環境づくりを行っていく治療法です。
ストレス障害は強いストレスを感じた状況や出来事がフラッシュバックして、不安な気持ちを増大させます。
ストレス障害の原因となっている考え方や不安な気持ちを肯定して励ましながら治療法を行って行かなければいけません。
初めは辛い治療法となりますが、繰り返していく内に、違う見方や考え方を身につけていきます。
感情のコントロールを少しずつ行っていき、突発的に思い出す不安や恐怖といった感情に対しての対処法も一緒に身につけます。
薬物療法
こちらは、薬を処方して治療していく方法です。
ストレス障害は症状によって、不眠や抗うつ状態が起こる場合があります。
そのため睡眠薬や抗うつ薬などを処方する場合もあり、処方によって症状の緩和が確認されています。
服用初期は副作用があり、不安感や焦燥感などがあるそうです。
服用期間は1週間から2週間くらいで、症状によって薬の量を調節していきます。
短期治療を望んでいる場合は、即効性のある薬を処方してもらえるか専門医に相談してみましょう。
また薬を減らす際は、必ず医師に相談しましょう。
場合によっては、ストレス障害が悪化してしまう場合もあります。
服用する場合は、必ず医師の指示に従いましょう。
専門医に相談しよう
いかがだったでしょうか?
ストレス障害の原因や治療法についてご紹介してきました。
いつ、誰が発症してもおかしくないストレス障害ですが、こまめなストレス発散が最大の予防です。
趣味やスポーツなど、自分に合ったストレス発散方法を探してみましょう。
予防方法や発散方法が分からない場合やすでに発症している可能性がある場合は、専門の医療機関に相談してみましょう。
YSこころのクリニックでは、うつ病などの心の病気を治療している医療機関です。
当院は東京都江東区の門前仲町駅から徒歩5分のところにございます。
個室の相談室もあり、人目を気にせずカウンセリングが可能です。
そちらのカウンセリングを元に、皆様にあった治療法をご提案いたします。
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